小中学生向け海洋環境保全啓発動画 「わたしたちの暮らしと海」

~ 2024年6月14日上映開始 わかちく史料館 ~
概要
北九州市にある『わかちく史料館』で、地域の小中学生向けに上映される「海の環境と北九州の豊かな自然のつながり」を学ぶ、短編動画を3本制作させていただきました。
① 洞海湾から大海原へ 〜森と海のつながり〜 https://youtu.be/7fRxG0juY6Y?feature=shared
② 海のプラスチックごみはどこから来たの? https://youtu.be/7EBmGaKU5s8?feature=shared
③ 洞海湾 〜希望の海〜 https://youtu.be/uz4JqDkWmS4?feature=shared
わかちく史料館の運営をされている若築建設株式会社は、現在は東京に本社を置き、海洋土木事業のパイオニアとして港湾・空港建設の大プロジェクトに携わられるとともに、陸上事業、建築全般、さらに海外へと事業範囲を拡大されている総合建設会社です。その創業は明治時代、動画の舞台とした「洞海湾」の開発を担い、北九州を⽇本有数の⼯業都市に導いた企業の⼀つです。同社の「長年地域の海に関わってきた企業として、北九州の子どもたちに海の環境を伝える活動を行い、洞海湾の環境保全に役立ちたい」という思いに答え、“歴史と未来”という視点から、海の環境保全を考えてみました。 背後に豊かな森に覆われる山々が迫り、眼前には日本有数の漁場として有名な玄界灘を望む工業都市。その環境課題と人々の生活のつながりは、まるで日本の縮図を見るようで、他地域でも参考になる映像教材になりました。
- テーマ:森と海、人の暮らしのつながり/海洋プラスチックごみ
- 対象者:北九州市、および周辺地域の小中学生
- 上映場所:わかちく史料館 https://www.wakachiku.co.jp/shiryo/
(福岡県北九州市若松区浜町1丁目4−7)
*若築建設公式YouTubeチャンネルにて公開中 https://www.youtube.com/@wakachiku_official
- 制作・提供:若築建設株式会社
内容紹介
【① 洞海湾から大海原へ 〜森と海のつながり〜】
森〜川〜海〜雲…と巡る「水の循環」。けれど水の流れはもっともっと複雑で、地下を、田畑を、そして私たちの身体のなかも巡って、循環しています。さらにその流れで運ばれる栄養塩が、さまざまな恵みを運んでいるのです。
【② 海のプラスチックごみはどこから来たの?】
森〜海…と流れる「水」。その流れは豊かさとともに私たちの暮らしのなかから不用意に出るプラスチックを海へと運んでしまいます。そのなかにはまだ人びとの認識が低いものが多くあります。そこに気づけば、きっと多様な改善アクションが生まれるはず!
【③洞海湾 ~希望の海~】
海洋プラスチック…それは出口が見えない課題のように思われます。けれど、動画の舞台となった「洞海湾」は昭和60年代に公害によって「死の海」とまでいわれた環境から見事に再生した場所です。自然の再生力+人の知恵と行動、そこには必ず希望があるはずです。
企業連携の可能性
長年地域の海に関わってこられた企業が、「同地の子どもたちに向けて“海との関わりの歴史と現状”をしっかりと伝え、海の環境教育に取り組む」という事業に関わらせていただけたことは、 大変嬉しく、学びの多い活動となりました。
四大工業都市として日本の近代化を支え、それとともにまれに見ぬ「公害」と直面することになった北九州市。それから60年、産官民学が連携し「死の海、七色の空」といわれた状況から環境改善に取り組み、今では環境先進都市として世界的にも注目を集める都市となっています。そこには、多くの人の知恵と行動、そして大きな自然の力が関与していました。
複雑に絡まり合い、出口が見えないように思うことさえある現在の地球環境問題ですが、きっとそこにも「自然+人」の力でつかめる“共生の未来”があるはずです。産官民学が連携して環境改善を成し遂げた北九州市で、企業との連携事業がスタートできたことを嬉しく思っています。
多くの方のサポートを受けて、当初の計画以上の作品になりました。北九州市をベースとした教材ですが、内容は他の地区でも通用するものだと思います。他の地域での環境学習にもご活用いただければ幸いです。 (海の環境教育NPO bridge /伊東久枝)
【制作スタッフ】
監修:高田浩二(海と博物館研究所所長/マリンワールド海の中道 元館長)
イラスト(ウミガメ・イルカ):笠原利香
外洋海中映像:よかよかダイビング 中野誠志
海ごみ海中映像:城ヶ崎インディーズ 矢北拓也
ドローン映像:はまゆう映像 角 浩一
陸上映像:海あそび舎 八木澤潮音(bridge)
ナレーション(ウミガメ):浪崎直子(bridge)
ナレーション(イルカ):旬太朗
動画編集:デザインボワドバレ 谷森亮佑
写真提供:
- Sustainable Coastlines Hawaiʻi(ハワイの海洋漂着プラスチック)
- 日本ウミガメ協議会
- われら海岸探偵団(ビーチクリーンナップ)
- 北九州市
- わかちく史料館
「実施レポート(PDF)」は、こちらからご覧いただけます