鎌倉・江ノ島校外学習&事後授業 ~イルカと海の仲間たち:森と海、私の暮らし ~

実施場所:
[校外研修] 鶴岡⼋幡宮(神奈川県鎌倉市)、新江ノ島⽔族館・江ノ島⻄海岸(神奈川県藤沢市)
[事後授業] 実践⼥⼦学園中学校(東京都)

実施期間:
[校外研修] 2023年5⽉8日、9⽇(⽇帰り)
[事後授業] 1時限(50分)×2回

対象者:中学1年⽣ 252名

「森と海、⼈の暮らし」という『循環』

都内からも⽇帰り圏内で多くの中学校・高等学校が校外学習に訪れる「鎌倉・湘南地域」は、⾸都圏に位置しながらも、⿊潮が流れ深海をも有する相模湾に⾯する⻑い海岸線、さらに陸には古の時代より多くの寺社等により守られてきた森が点在する、⾃然豊かな場所です。
森と海が近く、⼤⼩河川の流⼊もあることから、中高生が「森・町・川・海の循環」をコンパクトに体験し学習をするにはとても適した場所と⾔えます。また鎌倉市は、全国に先駆けてSDGs 未来都市指定や国際環境認証「ブルーフラッグ」(由⽐ヶ浜海岸)の認定を受けるなど、⾏政の環境に対する取り組みも進んでいる⾃治体で、住⺠個々の環境保全意識も⾼く多様な側⾯での環境への働きかけが⾏われています。
今回の校外研修は「鶴岡⼋幡宮 – ⾼徳院(鎌倉⼤仏) – 新江ノ島⽔族館」という、王道の鎌倉観光ルートですが、このコースを「森と海、⼈の暮らし」という『循環』の視点で捉え、プログラムをつくりました。

プログラム概要

鎌倉の「校外研修」では、歴史的な史跡を散策、⽔族館で⽣物観察を行いました。⼊学して最初のイベントであることを踏まえて、新たな仲間と楽しく森や海を感じながら、海洋⽣物の不思議に触れられるようなセルフガイド(ワークシート)を準備、事後授業への学びへと興味をつなぎました。

事後授業の1回⽬では、⽔族館でダイナミックなショーを演じていたイルカが本来暮らしている海での⽣活などを紹介し、野⽣⽣物が暮らす海の世界と、「⾷」を通してつながる私たちの暮らしを考えました。

続く2回⽬では、鶴岡⼋幡宮での森の体験を思い出しながら、栄養やごみなど、陸から海に流れるものを再確認。鎌倉で⾏われた市⺠活動「ナショナルトラスト活動」の紹介なども通して、私たちの暮らしと⾃然のつながりを考えました。

【関連リンク】 実践女子中学校「活動レポート」 https://hs.jissen.ac.jp/report/year_2023/20230518act.html (外部リンク)

活動の様子

鎌倉と江ノ島の校外学習の様子の画像

校外研修「鎌倉」:鶴岡⼋幡宮&新江ノ島水族館
←左上:鶴岡八幡宮周辺には大切に守られ
てきた豊かな森がある。木々に注目して気配
を感じる/右上:本殿から見える参道の先に
海が広がる/左下:躍動感に歓声が上がっ
た新江ノ島水族館のイルカショー/右下:海
岸を歩くと、貝殻以外にも不思議なものが!

海の生き物カードを使った授業の様子の画像

【事後学習 1回⽬】
・海の生きものクイズ
「海の生きもの」が描かれたカードを使って、生物の暮らしやつながりを考えました。意外と気付いていないことがあったり、専門的な知識が飛び出たり…。水族館で観てきた生きものの情報を改めて整理をしてみました。

実物大のイルカの模型を使って説明している画像

・野⽣イルカの暮らし
東京都御蔵島に生息する野生イルカの実物大模型と、研究者が撮影した水中映像とを使って、イルカの体の仕組みや野生イルカの生態の紹介をしました。

食物連鎖を学ぶカードを使っている画像

・海の⾷物連鎖
「イワシが水面近くを泳ぐ理由は?」「イワシが食べているものは?」…水族館で観察してきた生物から、海の食物連鎖についても考えてみました。

ゴミを分類している様子の画像

【事後学習 2回⽬】
・海の⽣きものと⼈の暮らし

たくさんの人が訪れる鎌倉の浜辺も太平洋の大海原に続いています。きれいに清掃された浜辺にもよく見ると生物の痕跡や、どこから流れ着いたのかさまざまな漂着物が。校外学習で拾ってきたものを「自然物(海・森)/人工物(海・森)」の4つに分類をして観察しました。

山から海へプラスチックゴミ がたどり着く仕組みをイラストで描いた教材

・海と森のつながり
山から海へプラスチックゴミがたどり着く仕組みをイラストで描いた教材を使い、多様な発生源を洗い出しました。


授業内容の詳細、参加者の感想、授業の進行表など、より詳しい「実施レポート(PDF)」は、こちらからご覧いただけます